三浦九段「どうすりゃいいんだ・・・」
1: 名無しさん@おーぷん 2016/10/14(金)11:22:57 ID:ykW
第一局、京都市天龍寺で迎えた竜王戦
挑戦者丸山が大量悪手、渡辺竜王も勢いを見せず終始退屈だった
解説室に響くファンのため息、どこからか聞こえる「あ、詰みました」の声
無言で帰り始める岸達の中、本来の挑戦者三浦九段は独り自宅で泣いていた
タイトル挑戦で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる研究成果・・・
それを今の将棋連盟で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」三浦九段は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、三浦ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、研究会のデータを若手に電話で聞かなくちゃな」三浦は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した三浦九段が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに駒が動かされ、地鳴りのように検討する棋士の唸り声が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする三浦の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「三浦九段、あなたの手番です、早く指してください」声の方に振り返った内川は目を疑った
「わ・・・渡辺竜王?」 「なんだ三浦、スマホで研究でもしてたのか?」
「し・・・島理事?」 「俺は1億%クロだと思っている」
「橋本・・・」 三浦九段は半分パニックになりながら対局予定を見上げた
第29期竜王戦 七番勝負第1局 渡辺明竜王 対 三浦弘行九段
暫時、唖然としていた三浦九段だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「指せる・・・指せるんだ!」
丸山から冷えピタとカロリーメイトを受け取り、対局室へ全力疾走する三浦、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている三浦九段が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
挑戦者丸山が大量悪手、渡辺竜王も勢いを見せず終始退屈だった
解説室に響くファンのため息、どこからか聞こえる「あ、詰みました」の声
無言で帰り始める岸達の中、本来の挑戦者三浦九段は独り自宅で泣いていた
タイトル挑戦で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる研究成果・・・
それを今の将棋連盟で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」三浦九段は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、三浦ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、研究会のデータを若手に電話で聞かなくちゃな」三浦は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した三浦九段が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに駒が動かされ、地鳴りのように検討する棋士の唸り声が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする三浦の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「三浦九段、あなたの手番です、早く指してください」声の方に振り返った内川は目を疑った
「わ・・・渡辺竜王?」 「なんだ三浦、スマホで研究でもしてたのか?」
「し・・・島理事?」 「俺は1億%クロだと思っている」
「橋本・・・」 三浦九段は半分パニックになりながら対局予定を見上げた
第29期竜王戦 七番勝負第1局 渡辺明竜王 対 三浦弘行九段
暫時、唖然としていた三浦九段だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「指せる・・・指せるんだ!」
丸山から冷えピタとカロリーメイトを受け取り、対局室へ全力疾走する三浦、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている三浦九段が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
引用元: ・三浦九段「どうすりゃいいんだ・・・」