ワイ(22)の頭皮「どうすりゃいいんだ…」

1: 名無しさん@おーぷん 2016/02/24(水)16:13:20 ID:ZtG

入社前研修を控えた実家住まいのワイ
頭皮は4回生までに大量失点、ハゲ隠しの短髪スタイルも勢いを見せず無残だった
家の中に響く家族のため息、どこからか聞こえる「もはや植毛しかないわね」の声
無言で気を使い始める家族らの中、ワイの頭皮は枕の中で泣いていた
高校生活まで手にしていたモサモサ感、羊毛のような容貌、そして何より信頼できる髪のコシとハリ・・・
それを今のワイで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」ワイの頭皮は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、ワイははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、頭皮隠しのために伸ばした髪の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、起きて散髪に行かなくちゃな」ワイは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、ワイはふと気付いた

「あれ・・・?髪がある・・・?」
ベッドから飛び出したがワイが鏡で目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの髪だった
千切れそうなほどに頭が振られ、地鳴りのように髪の振れる音が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするワイの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ワイ君、散髪だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったワイは目を疑った
「い・・・行きつけの理髪店のお兄さん?」 「なんだワイ、居眠りでもしてたのか?」
「お・・・お父さん?」 「なんだワイ、かってにお父さんを引退させやがって」
「いつもハゲをいじってくるトッモ・・・」 ワイは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:適度な運動 2番:適度な息抜き 3番:日光 4番:十分な睡眠 5番:亜鉛 6番:女性ホルモン 7番:若さ 8番:ストレス発散 9番:規則正しい生活
暫時、唖然としていたワイだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には髪ひとつ無かった
「生えてる・・・生えてるんだ!」
お父さんから櫛を受け取り、洗面所へ全力疾走するワイ、その目に光る涙は寂しさとは無縁のものだった・・・

翌日、枕で冷たくなっている抜け毛が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った


引用元: ・ワイ(22)の頭皮「どうすりゃいいんだ…」

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