1: 名無しさん@おーぷん 2016/12/05(月)23:34:36 ID:9yr
本拠地、奈良で迎えた日本。
先発の崇神政権は流行り病で大量死、経済も勢いを見せず不景気だった
日本中に響く国民のため息、どこからか聞こえる「謀反の計画も気づかない哀れな奴」の歌、
無言で老い始めるホムチワケの前で、時代の天皇、垂仁天皇は独り神床で泣いていた
皇位継承で手にした栄冠、八咫鏡、不老不死の薬、そして何より信頼できる皇后…
それを今の日本で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」垂仁天皇は悔し涙を流し続けた
どれくらい経っただろうか、垂仁天皇ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい神託ベッドの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って埴輪を並べなくちゃな」垂仁天皇は苦笑いしながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、垂仁天皇はふと気付いた
「あれ・・・?神様がいる・・・?」
神床から起き上がった垂仁天皇が目にしたのは、空まで埋め尽くさんばかりのオオクニヌシだった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにオオクニヌシの子供達の歓声が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする垂仁天皇の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「イクメイリ、大社建立だ、行くぞ」声の方に振り返った垂仁天皇は目を疑った
「じ・・・神武天皇さん?」 「なんだヒゲ、居眠りでもしてたのか?」
「ひ・・・ヒバスヒメ?」 「なんだとーちゃん、出雲大社を倒壊させやがって」
「ホムチワケ・・・」 垂仁天皇は半分パニックになりながら頭上を見上げた
1番:アメノミナカヌシ 2番:イザナギ 3番:イザナミ 4番:天照大御神 5番:スサノオ 6番:ニニギ 7番:ヤマトタケル 8番:スクナビコナ 9番:オオクニヌシ
暫時、唖然としていた垂仁天皇だったが、全てを理解したとき、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
天皇から神器を奪い取り、出雲大社へ全力疾走する内川、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、伊勢神宮で冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
引用元: ・垂仁天皇「どうすりゃいいんだ・・・」
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